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reported by:ayato0_0



 シリーズを通して書きたかったのは、ゆめしょーせつの題材として取り扱われる機会の多い 「異世界トリップ」 というネタを、キャラクターと出会わせるための装置としてだけでなく、あたまからけつまで一貫したテーマとして扱えないだろうか、ということでした。トリップネタをもっとガチで掘り下げたらどうなるだろう、みたいな。なので、ネタ帳に走り書きした大まかな流れのなかに、サブマスの名前はありませんてへ!迷子のヒトモシと、主人公たるさんとの関わりのことばっかり書いてあります。いや、最初はクダリさんがあんなことになるとは本当に思っていなくて、サブマスのお二人はどっちかというと自分のことに関して投げやりでいい加減な態度の過ぎるさんの保護者役として関わってもらおうと思っていた程度なので、書きたかった本当のメインはヒトモシとさんなのです…。

 しかし実際に書いていく中で、サブマスのお二人とさんが関わりを深くしていく動機や、さんが最終的にああいう決断をするに至った理由が弱いことに気が付きまして。ええ、書きながら。あの決断を大きく見せるためには、それまでに大いに悩んでいただくことが必要なわけですが、その点さんそういうこと簡単に吐露してくれる子じゃないわ、やっべえ誰かに吐かさせてもらわなきゃ、となったときに、颯爽と現れてくれたのがクダリさんでした。おかげでクダリさんには複数においてオチを担当していただいて、ええ、本当に感謝がつきません。ゆめしょーせつっぽくもなりましたし!いやあまさか、わたしがこんなちゃんと(?)ゆめしょーせつっぽいものを書けるなんて思ってもみませんでしたね!やりゃあできるもんですね!シリーズ終わってもくっついてねえですけど。

さんについて(デフォルト:スバル
 アホです。苦し紛れに仕事ができるっぽい描写になってますが、書いてる本人が 「うっそだあ」 って思いながら書いてます。トリップしてからもう十年もたっているのでいい大人なはずですが、それでもアホです。頭の回転の速いアホの子を書くのは楽しいですね。彼女については作中で触れる機会が多かったのでそんなに書き足すことはないのですが、裏設定的に、この子のいた元の世界っていうのに、ポケモンというゲームはないつもりで書いています。いくらゲームに無関心な子でも、「ポケモン」 がゲームなりアニメなり、そういう創作物だっていうのは、日本においてほぼ100パーセント認知があると思うんですが、さんには 「似てる部分もあるけど全然違う、なんにもわからない世界」 というものの中でひとりぼっちになってもらおうと思いまして。…ポケモンっていう可愛かったりかっこよかったり怖かったりする生き物はいるけど警戒されまくったあげく襲われること多数、もちろん知ってる人なんて誰もいない、右も左もわからない世界にひとりぼっち。「帰りたい」 と強く願うに十分じゃないです?(ニヤリ) どうしても帰りたくて、そういう風に生きてきた女の子が、ポケモンやサブマスのお二人と関わることでどう変わっていくか、というのを書きたくて風呂敷広げたものだったので、どうしても帰りたくなるような脳内設定を作っています。本編中であんまり書ききれなかったことが悔しいですが。そんなこんななので、さんはイッシュ地方のポケモンしか知りません。ピカチュウとか、有名すぎる(?)のは知ってるけども、というイメージ。…書いてるわたしが一番詳しいのは初代なんですけどね…小学生のころ覚えたなあ、ポケモン151匹…。あと、さんのポケモン愛についてはもう言わずもがなかな、と。襲われまくってるのによくやるわ、と思いますが、だからこそ恋い焦がれる期間が長すぎて(十年)、さわれる子ができた現在完璧に患ってます。あの子の優先順位は、ヒトモシ≧デンチュラ≧オノノクス≫(超えられない壁)≫クダリさん な感じ。もし付き合うことになっても変わんないんじゃないかな、この順位。てか、多分他のサブマスの手持ちが上位に食い込んで、クダリさんが順繰りに順位を落としていくだけじゃないかな、多分。
 さんのイメージはカタバミです。ちっちゃな黄色い花を咲かす雑草。…ウィキで調べたら 「繁殖が早く、しかも根が深いので駆除に困る雑草である」 って書いてておおふってなりました。今。

・クダリさんについて
 クダリさんまじ天使!です。真っ白の服着て天使のわっか頭にのっけて、天使の微笑なのに背中から生えてるのはコウモリの羽、っていうのが派遣シリーズにおけるクダリさんのイメージです。小悪魔天使。書き始めた当初はこんなことになるとは思いませんでしたが、クダリさんのおかげで作品の体をなしたように思います。肉食系天使。女の子なんてチョロいと思ってるし結構派手に遊んできたけど、いざ蓋開けてみたら割とヘタレでした。最初からやたらちょっかいかけてきてたのは、「なんとなーくこの子へん」 という野生のカンが働いていたからなのではないかと…あと普通に女の子が好きだったっていうそれだけの理由です。クダリさんがメインで関わってくるこの方向性ができたのは番外編の 「9月28日」 を書きながらだったので本当に散々迷ったのですが、今となってはそのおかげでどうにかなった部分も大きいので決断してよかったなあと。見切り発車がひでえのはいつものことです。そのあとはメインとなるさんとヒトモシの関わりをひとつめの軸に、そしてクダリさんとさんの関わりをもうひとつの軸として、話の中に軸、というか柱をふたつ据えられたことで、とても安定した気がします。構成するのはごっさ大変になりましたけど。
 以下、クダリさん覚書(ネタ帳抜粋):天真爛漫。天使。小悪魔。チャラい。ドS(いじめっ子) / 飴は噛む人。食べるの早い。手も早い / 自分が 「かわいい」 ことを自覚してる、「かわいいと思われていること」 を知ってる / 天才型(でも努力も欠かさない) / 遊び人 / いつも笑顔で何考えてんのかよくわかんない / イメージはスズラン、もしくはザクロ。

・ノボリさんについて
 ノボリさんまじ性的!作中ではただのおとんでした。番外編二つ目であんなこと言い出すとは思いませんでした。書きながらびっくりです、大人こええ。軽くブラコン入ってる気がしますが、まあ、弟のよき理解者という感じで。ノボリさんに頭をなでられる描写がやたら多いのはわたしの萌えのためです。クダリさんが出張ると必然的にノボリさんが空気と同化するわけですが、これからもちゃんと絡ませていきたいです。シリーズ通して、あまりましまし言ってもらえなかったのが非常に残念でした。ましましかわいいよねましまし。
 以下、ノボリさん覚書(ネタ帳抜粋):生真面目。エロス。天使。誠実。意外と熱血。紳士。天然 / 食べるの遅い。新聞とか読みながら食べる / 天然タラシ。自分が性的なことに無自覚 / 努力型(単に才能に甘えないだけ) / 一度ふところに入れるとすごい過保護 / 無表情で仏頂面。本人はそれを気にしてる節もあるが、なんてことはなく意外とわかりやすい / イメージは白いカラー、スパティフィラム。

・ヒトモシ (♂、ニックネーム:ルクス)
 嫁。彼については番外編などでガンガン補完していくつもりにしていますが、とりあえずさんとは相思相愛です。なぜ、という部分については次書きます。私的設定で誰得な感じになりそうですが、だからこそ番外編ということでご容赦いただければ。この先ちゃんとシャンデラに進化します。ノボリさんのシャンデラに片思いしてますが、ノボリさんのシャンデラはノボリさん一筋なのでルクス君は全然相手にされていません。サブマスのお二人は昔からいけ好かなかったですが(特に白い方)、三角関係のもつれから黒い方もやっぱり気に入らない。あいつら消えねえかな、と割といつも思ってます。……ね?誰得でしょう?

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