20/06/23(Tue)

reported by clerk



「ねーえ、まだあ?」
「ちょ、ちょっと待ってください、もうすぐですから!」

 ドアの向こうからわたしを急かす声がする。くっそう、ついさっきまで一緒になって昼寝していたくせに、これだから男のひとは出掛けるのに時間がかからなくて羨ましい。服は前々から考えていた、というかそんな悩むほどのバリエーションがないのでそこは別にいいのだが、化粧とか寝癖なおしとか寝癖なおしとかに時間がかかってしょうがない。玄関のチャイムが鳴って飛び起きたとき、金切り声をあげたのはわたしひとりだった。

 ボーダーニットのTシャツに、襟ぐりと前立てにかぎ針レースがあしらわれたシンプルな形のカーディガン。シフォン素材のスカートは少し暗い色合いのベージュ(グレージュ、と言うらしい。店員さんの口から初めてその単語を聞いたとき、思わず聞き返してしまったオーバー30はこちらです)で、ふんわりとしたシルエットが涼しげなギャザースカート。あとはこれに、久しぶりすぎてヒールのある靴から逃げた結果の、フラットなバレエシューズを合わせれば完成である。…うわあ、こういう恰好するの何年振りだろう。ひい、ふう……やめた、バカらしい。
 近場の公園や夕飯の買い物程度ならスッピンで済ませていたから、化粧すること自体久しぶりだ。鏡の前に座ってまじまじと自分の顔を見たときの、記憶にあったのとは明らかに異なる肌の状態に、思わずまるまる一分は固まってしまった。あの頃だって曲がり角はとうに曲がり切ったはずだったにも関わらず、この変貌ぶりである。若いことはただそれだけで宝石なのだと、今なら深く理解できる。
 ま、失くしたもんはしょーがないけど。居間から聞こえてくる声を耳に留め、考え事をしながらドアを開けると、足元にまとわりつくずしりとした重みと温かさ。おおう、ドアが内開きでよかった。外開きだったら確実にごっつんしている。

「んしょっと、どしたのカケル。おとうさんは?」
「あっちー!」

 だろうな、と思いながら居間へつづく廊下を見やると、その先でクダリさんが小さく手を合わせている。やわらかく、涼しげな印象を与えるブルーストライプのオックスフォードシャツに、袖口の折り返しに千鳥格子があしらわれた七分袖のテーラードジャケット。股上の少し深めなチノパンは足首にかけてやや細身なシルエットになっており、昔から変わらないスタイルのよさが際立っている気がする。……靴下、片方しかはいてないけど。

「ゴメン、途中でにげられちゃった」
「カケル、おとうさんから逃げちゃったの?」

 こくん、と頷いたカケルが首にぎゅうぎゅうしがみついてくる。視線の先で、今度は図体の大きな子どもがむくれた。

「カケルはほんっとおかあさんっ子なんだもん。ぼく嫌われてんのかなー……」
「ちょっとちょっと、このタイミングで、自分で自分の傷口えぐるのやめてくださいよ?」

 抱え上げたカケルをクダリさんに向けつつ、「ほい、今度はおとうさんとぎゅーっ」 とお膳立てしたのだが、それがかえってダメだったのか、クダリさんの方に向けていた顔をぷいっと背け、ひしっとわたしの首に顔をうずめてくる。おおおおうちょっとタンマ、化粧がついちゃう化粧が落ちちゃう! あとこれ以上やったらあなたのおとうさん、割とガチでへこんじゃうから。もうすでに半分泣きそうだから。このあとすっごい反省会始まっちゃうから、もうこれ以上は勘弁しておくれ。

「ほらカケル、おとうさんにイジワルしないの。…クダリさん、おねがいします」
「……ん、」

 あと一押ししたら泣きそうな苦笑を湛えたクダリさんに、あと数か月で二歳になる息子をパス。顔をそむけたりわたしにしがみついたりと嫌がるような素振りを見せていたくせに、いざクダリさんの腕が伸ばされると、ぷくぷくの腕をいっぱいに伸ばして抱き着く体勢を整えているのだからまったくもって調子のいいことである。前立て裏にグログランテープの覗くシャツの衿元をぎゅうと握りしめるわが子の手に、クダリさんの機嫌がいくらか回復する。
 …まあ、あの嫌がるような素振りだって、ああするとヤキモチやいたクダリさんが後でめちゃめちゃに構ってくれると子ども心に理解しているからなのだが。わが息子ながら将来が末恐ろしい。

「アオイはノボリさんのとこですか?」
「うん。もうでっれでれ」
「…………………」

 居間に入ると、アオイを膝の上に抱いたノボリさんが見るも無残な、まったく本当に “でっれでれ” としか表現できない笑顔を浮かべていた。普段きりりとして理知的なまなじりはだらしなくやに下がり、への字に結ばれているはずの口元にもふにゃふにゃと毛虫(断じてキャタピーなどの類ではない、キャタピーに失礼だ)が這っているかのようで、いつもの面影はもうどこにもない。写真にとってギアステーション中にばら撒きたい気分である。きっと爆笑もの、あるいは阿鼻叫喚ものだろう。
 わたしたち夫婦のぜったいれいどな眼差しにようやく気付いたのか、ノボリさんははっとしたように目の色を変え、コホンとわざとらしい以外の何物でもない咳ばらいをした。けれどその繕った仏頂面も、「ノボリおじちゃんどーしたの?」 と小首をかしげるアオイによって、瞬く間にへにゃへにゃとした腑抜けヅラへと元通り。…だめだコイツ、はやく何とかしないと。

「あ! おかあさん、きょうかわいい!」
「えっ、ほんと!?」

 ぱたぱたと走ってきて、スカートを巻き込みながらむぎゅうと足に抱き着いてくるアオイの肩を、思わず真剣に捕まえてしまった。本当に?変じゃない?を繰り返すわたしから少し身を引いて、こっくり頷くアオイを抱きしめる。よかった、これで 「変なのー!」 とかって指差して笑われたら、布団の中で芋虫になるしかなかった。そんなん言われたらムリ、冗談だとしても笑えない。いつもわたしがするように、ぽんぽんと背中を叩いてくれる小さな手があたたかい。

「ね、おとうさん。おかあさんかわいいよね?」
「うん! おかあさん、今日もかわいいね?」
「…………や、もういいっす。もう十分っす」

 顔から火が出る。居間のソファで微笑ましそうにこちらを眺めているノボリさんの存在が、羞恥心に火をつけてくる。約束通りの時間だったけど来るの早いんですよこんちくしょう、約束通りの時間だったけど!

「ねえねえアオイ、おとうさんは? おとうさんカッコいい?」

 クダリさんを頭のてっぺんからつま先まで見回すアオイに、わたしはこそこそと耳打ちする。

「…んーとね、……まだまだですね、だって!」
「えっ。じゃ、じゃあ、おとうさんのどこがダメ?」
「…………うん、…あのね、くつしたはいてから、でなおしてこいって。あとね、えっと……ズボンのうしろのね、ぽけっと、…うらがえし?になってるって」
「わわっ」

 あわててカケルを床におろし、クダリさんが指摘された点を直し始める。その間にもじっとしていられない様子で、とてとて歩き出してしまうカケルの後を追った。クダリさんのところでは、誰の真似だか知らないが、アオイが腕組みをして 「まったくもー」 とか言いながら頬をふくらましている。…誰の真似だか知らないが。

「フフ、いつ来てもにぎやかでございますね」
「うわ、嫌味ですかお義兄さん」
「まさか! 滅相もございません!」

 ま、そんなのはあえて聞かずとも、ノボリさんの表情を見ればわかることではあるが。

「でも本当にいいんですか? 魔の二歳児と第一反抗期まっただ中の四歳児ですよ? 天使っていうか悪魔ですからねもう、この子たち悪の手先ですからね」
「あくタイプですか」
「あー…どっちかって言うと、かくとうとゴーストの複合タイプな悪の手先です。こっちの弱いとこガスガス突いてくるんで、タスキ常備でお願いします」

 言ったそばからローテーブルの上に置いてあった新聞を引きずり落とし、ぐしゃぐしゃに丸めて遊びだすカケルに頭痛がする。普通の紙より丸めたり裂いたりするのに伴う音が大きいからか、しっちゃかめっちゃかに床を散らかす様子は見るからにご機嫌である。ああなると、無理にやめさせたり取り戻そうとしたりすると、かんしゃくを起こして目も当てられない事態に発展してしまう。どうしてもやめさせなければならないことでもないので、気の済むまでやらせておこう。今日はあまりへそを曲げられるわけにいかない。

「……新聞、読めなくなりましたけど大丈夫ですか」
「ええ、家で読んでまいりましたので。お片付けしておきますね」

 なにからなにまで、ほんとすいません。

「カケル。これから、おかあさんたちお出かけしてくるけど、おうちで伯父ちゃんとお留守番しててくれる?」
「ん!」

 ……おい、新聞に夢中でこっち向きやしないんだけど、この子ほんとに大丈夫?
 視界の端ではクダリさんが同じようなことをアオイに言い含めている。流石に四歳ともなれば、親の言っていることもそこそこ理解できているし、逆に言いたいことも割とズケズケ言ってくるのでやりやすいっちゃやりやすい。今日までに何度かお伺いを立ててみたときには、「ノボリおじちゃんいるならべつにいい」 と、わたしたちの行動に大した興味を抱いた様子もなかったのに(へこんだおとうさんが心底面倒くさかった)、いざとなったら関心を持ち始めたようで、何しに行くの、どこ行くの、なにたべるの、どうしていくの、とクダリさんを質問攻めの刑に処している。困り顔をしながらもちょっと嬉しいらしいクダリさんは、アオイに対してのみドMだ。

「アオイのほうは絵本にだだハマりなんで、うまくいったらずっとひとりで眺めててくれると思います。読んでほしいのがあったら自分で持ってくるんで、よかったら読んであげてください。断っても泣き出したりはしないと思うんですけど、ノボリさんにはやたらと甘えたがりなんで駄々こねるかもです」

 ちょっと、なんで嬉しそうなんですか伯父さん。

「あと、見てわかると思うんですけど、なんでなんで攻撃が最盛期です」
「ふふ、承知いたしました。カケルはどんな様子でございますか?」
「こっちは完璧モンスターです。一度へそを曲げたらイヤイヤコールが止まらなくなるんで、アメとムチな感じでお願いします。びゃーって大泣きすると結果機嫌よくなったりすることあるんで、ほっとくのも手です。あと、ちょうど今トイレトレーニング中なんで、もし気付けたらおまるに誘導してあげてください」

 ああいった場合でございますか、とノボリさんが指差した先で、新聞をもみくちゃにして遊んでいたカケルがぴたりと一時停止し、からだをもぞもぞくねらせている。あー…やられたわこれ、間違いないわ…。わたしの視線に気づいたらしいクダリさんが、きゃあきゃあ笑うアオイのわき腹をくすぐりながら言葉を継ぐ。

「さっきおむつ替えようとしたときぬれてなかったから、ゆだんしちゃった。さそっとけばよかったね」
「まあこっちもバタバタしてましたしね。じゃ、おむつ替えたら出掛けましょうか」
「はーい」



 ――あの、新婦の父親役を新郎の実兄が演じるという世にも不思議な結婚式から、今日で五周年なのだそうだ。五周年。…五周年。まったくもって実感がわかず、どちらかと言うと 「あれ、まだたったの五年でしたっけ」 という感じなのは、次から次へと畳み掛けるようにいろんなことが起きたからに違いない。

 あれから一年して、長女のアオイが生まれた。ポケモンの孵化になら幾度となく立ち会ったことのあるクダリさんだが人間のそれは初めてだし、わたしに至ってはポケモンの孵化すら経験したことがない。幸い、頼れるクラウド家はすでに二度の出産を経験していたため、わたしたちはそこに泣きついた。クラウドさん自体は大して役に立たなかったが(クダリさんが言うには、「すっごいべんきょうになった!」 らしい)、奥さんにはいろいろ話を聞かせてもらったり相談に乗ってもらったりと非常によくしてもらい、どうにか無事出産にこじつけ………たところで、思わぬハプニングがあったりしたのだが、それはまた別の話。ま、今となってはただの笑い話である。

 初めての育児に悪戦苦闘して、わーわー言っているうちに二人目ができた。……嘘です、ちゃんと話し合って作りました。アオイも一歳を過ぎて生活リズムが徐々にできはじめていたこともあったし、わたしとクダリさんの希望が合致したこともあり、これからもっと大変になるんだろうなあという諦観じみた覚悟と共に二人目を妊娠したわけだが、そりゃもう予想以上に大変だった。元々決して広くないわたしの器には収まりきらない事態に何度も陥って、仕事帰りのクダリさんに食って掛かったことも数えきれないし、ルクスの顔すら見たくなくてトイレに立てこもったりもしたのだが、その度にどうにかこうにかやりくりし、クダリさんと一緒に両手両足を使ってよじ登り、這い上がり、そしてようやく今である。――…いや、長かった。バカみたいに長かったけれど、記憶にあるうちで一番短い五年間だった。そして一気に老けた。

『せっかくですから、お二人で出掛けてこられてはどうですか?』

 最初、初めてノボリさんにそう持ちかけられたときは、クダリさんと二人して顔を見合わせ、同時に 「いやいやいやいや、」 と首を振った。だって、四歳児と二歳児である。どっちも最高に手のかかる頃合いだ。血を分けた我が子ですら、怒涛のような “なんでなんで” と “あれもイヤこれもイヤ” に、苛立ちで放り投げたくなってしまうことがあるというのに、それを義兄とはいえ、他人に預けるのはあまりに忍びない。たとえこの義兄が誰より一番親バカに目覚め、実の親がそろってドン引きするほどの子煩悩を発揮していようと、である。……なんなんですか、その手元にあるデジタル一眼レフ。バズーカ砲ですか。

「ですがあなた方、もう何年も二人で出掛ける機会などなかったのでは?」
「そりゃまあ、そうですけど。でも、そんなの別にねえ、クダリさ……」

 クダリさんの周囲に、ちかちかと瞬く星が見えた気がした。

――えっ、うん、そんなの別に気にしてないよ! しょうがなかったし! ちゃんとわかってる!」
「…………………」
「……貴女、これを見て断れるのですか」

 結論から言うと、断れなかったわけである。
 もちろん、いやいや出掛けるわけではない。元々休みのタイミングが合っても、わざわざ外に出ていくよりはおうちでゴロゴロだらだらしていることの方が多かったこともあり、近くのスーパーに買い物とか、近所をちょっと散歩とか以外に二人で出掛けたのなんてここ四、五年前はなかったことだから、過分に気恥ずかしい感じがするだけで。
 それに、年齢を重ねていくらか老けたとはいえクダリさんはそう変わりないが、子供を二人出産し、かつその世話に髪を振り乱す日々を送っていたわたしは、かなりいい感じに年齢が外見へ滲んでいる。どう見たっておばちゃんだ、こんなのが隣を歩いていいのだろうかと思わずにいられない。……まあ、結婚前からそれは思い続けていたことではあるけれども。

「ええー? じぶんで言うほど、ふけてないと思うけどなー」
「…ちょ、まじまじと見るのやめてください。もう昔とは違うんですから」
「うーん。でもさあ、歳を重ねるって、変わっていくってことでしょ?」
「………そうですね。皺が増えて、シミが増えて、白髪が増えて髪が薄くなって、お風呂入ったときに肌が水をはじかなくなるってことですよ…」
「いーじゃん、それで。ぼく、そんなふうに変わっていくを、隣でずっと見てたいなって思ったから結婚したんだもん。変わっちゃうことの、なにがダメ?」

 ――…二の句が継げよう筈もなかった。



「えっと、じゃあそろそろ行きますね」
「ええ。楽しんでいらっしゃい」
「そんな遅くなるつもりはないですけど、何かあったら連絡ください、飛んで帰ります。お鍋に子ども用のと、大人用のカレー別々に作ってあるのでそれ食べてくださいね。足りないようなら、冷蔵庫の中のものご自由に使ってくださって構わないので。あと、おもちゃ類や絵本は子供部屋で、着替えもタンスに入ってます。おむつは……知ってますよね」
「大丈夫です、存じ上げておりますよ」
「あ、そうだノボリ! おやつのあげすぎ、ダメ、ゼッタイ!」

 おい、なぜ (´・ω・`) な顔になる。

「……カロリー計算は致しますよ?」
「そーゆーもんだいじゃないの! ごはんの時間に、ちゃんとごはん食べることがだいじなんだから! あと、アオイのほう、鼻血出やすいみたいだから気を付けてあげて?」

 おや、そうなのですか? と玄関先でノボリさんに顔を覗き込まれ、アオイは耳まで真っ赤になるとともにクダリさんの腹をぐーで叩きつけた。痛い痛いと声を荒げるクダリさんと、ぽかぽか腕を振るい続けている娘をよそに、わたしはノボリさんの首にしがみついている息子を見やる。――アオイはともかく、こっち心配だなあ。

「気にかかりますか?」
「すいません、カケルとはあんまり長い時間離れたことがなかったんで、ちょっと。……大泣きしたら、帰ってきたほうがいいですかね?」
もそろそろ復職なさるのでしょう? 保育園に預ける、予行練習だと思ってくださいまし」

 やたらと自信満々なノボリさんの態度に、思わず笑いながら頷いてしまった。これで全然泣かれなかったらそれはそれで寂しいものがあるのだが、この子の大泣きはまさしく怪獣なので、できれば回避したいなあと思う。まあ、アオイもいるしルクスも置いていくので、いざとなれば彼らがなんとかしてくれることだろう。

――じゃあハイ、行こっか」
「……なんですか、この手」
「つなぐに決まってるでしょ?」

 なぜこのタイミング。玄関の戸を閉めてからでいいでしょうよ。

「ほら、はーやーく!」

 差し伸べられた手に自分のを重ねた瞬間、ぱちぱちと鳴らされた拍手に目の前が眩んだ。ちょっと本当に勘弁してくださいアオイちゃん、カケルが真似するから。あの子いま、おねえちゃんのやることなすこと、ぜんぶ真似したいお年頃だから。それにこれ以上やったら、おかあさんほんとにだいばくはつしちゃうからね。…あとその、無駄にほがらかな笑みやめてください、ノボリさん。
 じゃあ行ってきます、と言葉を残して玄関を閉め、歩き出して五秒。火のついたような泣き声が背中を追いかけてくる。立ち止まり、互いの顔を見交わして、さてどうしたものかと逡巡にくれるわたしたちの視線の先で、閉めたばかりの玄関が開いた。下から順に、抱きしめられていると思しきルクスと、その腕を取って手を振るアオイ、半ば怪獣と化した泣き顔のカケルに、頬を盛大に引っ張られているノボリさんが隙間からのぞく。

「いってらっしゃい!」



――ねえ、。今から 『ただいま!』 って言うのがいちばん楽しみなのって、変だと思う?」
「ぜんぜん。…じゃ、早いもん勝ちってことで、恨みっこなしですよ?」

リクエスト#7:デートで手をつなぐ夫婦と小姑ノボリさん+クダリキッズ

2012/07/14 脱稿
2012/07/21 更新